Power Automate for DesktopからPower Automateへリスト型の変数を渡す際、その変数をTeamsの投稿アクションなどに「動的なコンテンツ」からそのままペーストすると、改行が無視されて全てが1行で表示されるため、読みにくくなってしまいます。
この問題を解決するための方法として、特定の式を使用することで、改行されたリスト形式での表示が可能となりました。その方法を以下でご紹介いたします。
【元となるリスト型の変数】

改行が反映されない場合
作成したフロー
まずは、Power Automate for Desktopから引き継ぎした上記の変数を「動的なコンテンツ」からそのままTeams「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する」アクションに貼り付けます。

フローの実行結果
リスト型の変数を表示すると、改行が無視され一行にまとまってしまい、読みにくくなっています。

改行の反映方法
ここから改行を反映させて表示させる方法を紹介します。
「動的なコンテンツ」からPower Automate for Desktop(PAD)から引き継いだ変数と式を使用してTeams「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する」アクションに貼り付けます。
- 投稿者
今回は「フローボット」を選択します。 - 投稿先
今回は「フローボットとチャットをする」を選択します。 - Recipient
フローボットとチャットする相手のメールアドレス(自分のメールアドレスなど)を任意で入力します。 - メッセージ
枠内をクリックすると、右下に表示される動的なコンテンツに下記の式を貼り付けます。
uriComponentToString(replace(uriComponent('PADから出力したリスト型の変数'),'%0D%0A','<br>'))
解説:replace()で改行をHTMLの改行タグに置き換えてます。
replace(uriComponent(‘PADから出力したリスト型の変数’),’%0D%0A’,'<br>’)

「PADから出力されたリスト型の変数」を削除し、これより前のアクションで取得した変数が下に表示されるため、その中からPower Automate for Desktopから引き継いだリスト型の変数を選択します。
入力が完了したら、「OK」をクリックします。

式が入力できたら、右側にある「</>」を押して、HTML形式にします。

上記のように「<p> </p>」が表示されたらフローを保存して実行してみます。
式を使用することで、リスト型の改行が反映され表示できました。

式とその式に対するタスク
上記で作成した際に使用した式とその式に対するタスクは下記のとおりです。
式 | 式のタスク |
uriComponentToString | 文字列にデコード |
replace | HTMLの改行タグに置換 |
uriComponent | PowerAutomateforDesktopから出力したデータをURIエンコード |
まとめ
今回は式を使用してリスト型をそのまま保つ方法をご紹介いたしました。
思ったようにうまくいかない…といったときにはぜひ式をお試しください。
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