Power BIを使ってGoogle Analytics 4の分析をしよう

Google Analytics 4を利用する際、単に表示回数を確認するだけであれば問題ありません。しかし、詳細な分析を行おうとすると、思い通りにデータを変更することが難しく、困ることがあります。

今回は以前の記事で紹介した「Google Analytics Data API」を活用し、その出力データをMicrosoftの無料ツールPower BIを利用して日々の記事ごとのページビュー数の推移を取得していこうと思います。

前回の記事はこちらからご覧ください。

Power BIとは

Power BIはMicrosoftが提供するビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。Windowsパソコンをお持ちの方は、無料で簡単にインストールでき、誰でも利用可能です。

Power BIについてはこちら記事をご確認ください。

Power BIのインストール方法

Power BIをまだインストールしていない方は、以下の手順に従ってインストールを行いましょう。

まず、お使いのコンピュータでMicrosoft Storeを開いてください。画面左下の検索ボックスに「store」と入力すると、Microsoft Storeアプリが表示されます。

検索

Microsoft Storeが開かれたら、ストア内の検索で「powerbi」と入力して検索すると検索結果にPowerBIのアプリが表示されます。表示されたPower BIのアプリのインストールボタンをクリックするとインストールが開始されますので、しばらくお待ちください。

powerbiインストール

Power BIでグラフを作る

インストールが完了したら、以下の手順に従って前回取得したデータを利用してグラフを作ってみましょう。

データの取得

まずはデータを読み込んでグラフ化できるように加工してきます。

データの読み込み先選択

先ほどインストールしたPower BIを起動してください。
起動後メイン画面の上部にある「データを取得」ボタンをクリックします。

データを取得

「データを取得」ウィンドウが表示され様々な接続先が表示されます。

今回はその中のスプレッドシートからデータを取得するので、検索欄に「スプレッド」とカタカナで入力して検索してください。

このようにGoogleスプレッドシートが表示されますので、選択して「接続」で進めます。

接続先
データを選択

「接続」を押すとURLを入力する欄が表示されますので、スプレッドシートのURLを入れて「OK」を押し次に進めます。

ナビゲーターが表示され、シート一覧が表示されるので、読み込みたいシートを選択して「データの変換」をクリックします。

ナビゲーター

「読み込み」を押した人は、Power BIのメイン画面の右にデータ欄がありそこに先ほど読み込んだデータが表示されていますので、右クリックをして「クエリの編集」を選択してください。

クエリの編集
データの修正

データの変換もしくはクエリの編集からPowerQueryエディターを起動します。

PowerQueryエディター
PowerQueryエディター

この状態のデータではグラフがうまく動作しませんので、Power BIが正常に読み込めるようにデータを加工していきます。

まず、データの1行目がはタイトルとなっているので「1行目をヘッダーとして使用」でヘッダーに変換します。

ヘッダーに変更すると、他の列の値の形式も自動的に適切な型に変換されます。

前回の記事で作成した日付の列は自動で日付型になりませんので、
日付として認識してもらうため加工します。
日付型として認識させるためには2022/01/01のような形式にする必要があります。

まずはdate列を選択して 「列の追加」→「抽出」→「範囲」を選択します。

値の抽出

テキスト範囲を抽出するというウィンドウが表示されたらまずは年の部分を取り出したいので、
開始インデックスに0、文字数を4としてOKをクリックします。

年を抽出

すると「テキスト範囲」という列が追加され年の値のみが取得できたかと思います。
あとは月と日を取得したいので

再度date列を選択して後、月を取得する場合は開始インデックスを4 文字数を2、日を取得する場合は開始インデックスを6 文字数を2にして列を増やしてください。

ここまでできればこのような状態になります。

列分割状態

次に「列の追加」→「カスタム列」を選びます。

カスタム列のウィンドウが表示されますので、ここで先ほど作成した列3つを合わせて間に/を入れていきます。

列名はわかりやすいように日付にしておきます。

右の使用できる列から先ほど追加した列名を3つとも選び間に&”/”&を入れてOKをクリックします。

カスタム列

これで日付列が追加されましたので、最後に型の変更と不要な列を削除しましょう。

まず列名の左のABC123をクリックし、日付をクリックします。これで日付型になりました。

日付型変更

これで先ほど使った日付の列は不要ですので、削除します。
Ctrlを押しながら不要な列を選択して列の削除をクリックすると削除されます。

列の削除

この状態で「閉じて適用」を押してください。

これでデータの読み込み加工は完了です。

グラフ化

データの準備ができたのでグラフを作成していきます。

グラフ作成-折れ線グラフ

まず折れ線グラフから作成します。

グラフを表示するには、視覚化エリアから折れ線グラフをクリックしてください。

視覚化

折れ線グラフを押すとキャンパスに表示されます。

折れ線グラフ追加

折れ線グラフが追加できたら表示させたいデータを入れていきます。

グラフをクリックすると、視覚化エリアの下にデータを入れる枠があります。
ここに先ほど作成したスプレッドシートのデータを挿入します。

データの部分から「Page Views」をY軸に日付をX軸に挿入すると折れ線グラフができあがります。
※Y軸のPV数を先に入れないとグラフの形が変になるかもしれません。

これだけでは全体のPV数をグラフ化しただけでGA4と同じです。
次に記事ごとに確認できるようにしていきたいと思います。

スライサーを活用する

ページごとのページビュー数の推移を確認するには、スライサーというビジュアルを活用します。

スライサー

視覚化のスライサーをクリックして表示させます。
先ほどの折れ線グラフと同じようにスライサーのフィールドの値にURLのデータを追加します。

これでスライサーの中がURLの一覧が表示されるようになりました。

このURL一覧の中をどれでもいいので選択してみてください。

先ほど作成した折れ線グラフが連動して動くことが分かると思います。

このように各記事ごとに日別の記事の推移が簡単に確認できるようなります。

PowerBIの認証コネクタ

PowerBIの認証コネクタにGoogleAnalyticsのコネクタがあり、このコネクタから直接取得することも出来ます。

認証コネクタ(googleアナリティクス)
認証コネクタ

ただ、日・URLごとのページビュー数を取得すると以下のようにいつまでたっても読み込みが終わらずグラフを作ることが出来ません。
30分くらい待ってもこの画面から進みません。

まとめ

今回は前回の記事で作成した「Google Analytics Data API」を使ってスプレッドシートに出力したデータを使ってMicrosoftの無料ツールであるPower BIで記事ごとのPV数をグラフ化する方法を紹介しました。

この方法を少し変更すると自分が見たいアナリティクスのデータをグラフ化できますので、ぜひお試しください。

みどりデジタルサポートでは、自社で持っているデータをPowerBIを使ってグラフ化・ビジュアル化し、分析を行っています。
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